ニュースリリース
旭タンカー株式会社
株式会社エクセノヤマミズ
次世代内航船ゼロエミッション電気推進タンカー「e5」コンセプトデザインが完成
〜内航海運の課題をイノベーションで解決し、「ゼロエミッション」を目指す〜
旭タンカー株式会社(社長:中井和則、本社:東京都千代田区)、および株式会社エクセノヤマミズ(社長:増田尚昭、本社:東京都千代田区)は、次世代の内航船としてゼロエミッション 電気推進タンカー「e5」(読み方:イーファイブ)のコンセプトデザインを完成させました。
なお、本プロジェクトは将来的な規則適合を見据えて一般財団法人日本海事協会 (会長:冨士原康一、本部:東京都千代田区、以下「ClassNK」)より技術的助言を受けております。
今後は、規則適合の観点からClassNKより助言を受けつつ、東京湾内を運航する燃料供給船全船をターゲットに「e5」の商用モデル開発を進め、将来的にはより長い航続距離を必要とする沿岸船の電化によるゼロエミッションを目指します。なお、第1船目の竣工は2020年末を目標としています。
コンセプト名と同時にプロジェクト名である「e5」は、electrification(電化)、environment(環境)、economy(経済性)、efficiency(効率性)、evolution(進化)を表しています。
我々は「e5」をプラットフォームに内航海運の抱える課題解決に取り組み、更には内航海運を持続的に発展させるための新しい価値を創造します。そして、海上輸送を通じてエネルギーの安定供給を支え、人々の暮らしに安全と安心をお届けすることを使命とし、安全運航・地球環境の保全に努めていくという企業理念のもと、内航海運がこれからも健全な発展をする為に課題をイノベーションで解決し、これまで以上に効率的で良質な輸送サービスをお客様に提供していきます。
【e5の持つ意味】
electrification | 船の基幹エネルギーシステムを完全電化します。動力源はリチウムイオン電池を採用します。 |
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environment | CO2、NOx、SOx、煤煙といった各種エミッションの削減だけでなく、騒音や振動といった乗組員、港湾周辺環境に優しい船を創ります。 |
economy | 船の電化に伴う革新的デザインによる推進効率向上、各種自動化設備による運航効率向上、IoTや各種デジタルツール活用による運航効率向上により、これまで以上の高い経済性を追求します。 |
efficiency | 電化によるシンプルな船体構造、また各種自動化設備の搭載によって、船員の労働環境は改善し、乗組員が活き活きと活躍できる職場を創ります。 |
evolution | 電化によって船のデジタル化を実現します。デジタル化された先進船に よる新しいサービスと付加価値は、内航海運の新たな未来を創造します。 |
【e5要目】
(1)全長 | 60.00メートル |
(2)全幅 | 10.30メートル |
(3)推進機 | 2 x 350kWアジマススラスタ、1 x 130kW バウスラスタ |
(4)総トン数 | 499トン |
(5)積載容量 | 約1,300m2 |
(6)船籍 | 日本国 |
(7)コンセプト設計担当 | Groot Ship Design(船体) 川崎重工業株式会社(給配電・推進システム) |
【各社概要】
旭タンカー株式会社
主に石油類を輸送する海運会社です。人々の生活に必要不可欠であると共に危険物でもある石油を扱う上で、地球環境と安全対策を最優先に考え外航および内航の両サービスを提供しております。e5竣工後は本船の運航および管理を担当します。
株式会社エクセノヤマミズ
日本の船舶・貨物の仲介会社です。近年はグリーンビジネスに関連する海洋・舶用機器分野にも力を入れています。本プロジェクトマネージャーおよび、新造船開発コンサルタント、船舶機器販売、インフラ整備等を担当します。
【本件に関する問い合わせ先】
旭タンカー株式会社 経営企画部新規事業チーム 連絡先 03-3508-1637 担 当 市川 武義 |
株式会社エクセノヤマミズ 海外物流室 連絡先 03-6369-8089 担 当 末次 康将 |